大腸カメラを受けようと思うとき、費用が気になる方もいることでしょう。実際には、保険適用となることが多いです。
今回は、保険適用になるケース・ならないケースを簡単にご紹介するとともに、自費の場合の相場価格をお伝えします。
大腸カメラの保険・自費の目安とは?
保険適用になるかどうかは、症状の有無や検査の必要性によって決まります。具体的に、どのようなパターンが該当するのか、代表例をご紹介します。
保険適用となるケース
健康診断で指摘された場合や、何かしらの症状がある場合は、ほとんどの方で大腸カメラを保険適用で受けられます。
・健康診断で便潜血陽性となった
このケースが最も多いです。放って置かずにきちんと受診してください。
・下血、お尻からの出血がある
大腸がんや炎症性疾患など、大腸の疾患では出血を起こすことが多いため、保険適用の対象となります。痔がある方でも、症状から大腸の検査が望ましいと医師が判断した場合には、保険適用となります。
・便秘や下痢、腹痛など大腸の病気が考えられる
便秘や下痢、腹痛がある方や、こうした症状を繰り返している方は大腸の病気である可能性も考えられるため、保険適用となる場合が多いです。
・腹部膨満感がある
大腸がんによって大腸がふさがり、便やガスが詰まってお腹の張りを感じることがあります。症状から大腸の検査が望ましいと判断されれば、保険適用となります。
個別には医師の判断となりますが、大腸に関連した何らかの症状があれば、おおむね保険適用になると考えてよいでしょう。
自費となるケース
保険適用になるかどうかは医師の判断なので、受診して保険適用での検査を希望されても、難しい場合はあります。
・直近(おおむね数か月以内)に大腸カメラ検査をしている場合
症状が急激に悪化しているなど、何か状態の変化があれば、保険適用となる場合もあります。ただし、直近の検査から特に症状に変化がない場合に、保険適用となる可能性は低いと思われます。
・症状が何もない場合
下痢や便秘、出血などの症状が一切ないにも関わらず、ご本人が大腸カメラをおこないたいと希望される場合は、健康診断と同様に自費となります。
大腸カメラ検査の相場価格とは?
当院の場合、自費の大腸カメラ検査は5万円です。いわゆる「人間ドック」にあたります。検査前に食べていただく特殊な食事・使用する下剤・鎮静剤など全ての費用が含まれています。「楽に受けられる」ということを重視して、こういった設定にしております。
「自費」の場合、価格設定はクリニックの判断によりますので、多少のばらつきはあるものですが、鎮静剤など全ての価格を含めると、おおよそどのクリニックでも同じくらいの価格になっていると思います。
ほかと比べて極端に安価な場合には、鎮静剤や食事の手配、種類によっては下剤もオプションになっている可能性がありますので、確認が必要です。
鎮静剤自体の価格が高く、また、検査中や検査後の状態管理のために設備も必要となるため、鎮静剤を使う場合には費用がかかります。大腸カメラをおこなうにあたり、鎮静剤の用意がないクリニックもあります。
地方の場合は少し価格を抑えて設定されている場合もありますが、いずれにせよ価格に含まれているものを事前に確認した方がよいでしょう。
まとめ
今回は、大腸カメラ検査が保険適用になるパターン・ならないパターンの代表例と、自費の場合の費用相場についてご紹介しました。
何らかの症状がある場合には、保険適用になる場合が多いです。自費で受ける場合は、費用に何が含まれているのか(鎮静剤・特殊な食事など)を確認しておきましょう。