最新のCT装置を導入
当院では、キヤノンメディカルシステムズ社製の80列マルチスライスCT装置Aquilion Lightning/Helios Vを導入しています。このCTは、病院でも使用されている高性能マルチスライスCTで、高画質で低被ばくの検査が可能です。
一般的には、かかりつけ医の紹介を受けた後に大病院でCT検査を行うケースが多く、検査までに時間がかかることが課題となっています。しかし、当院ではCT装置を完備しているため、必要に応じて即日検査および即日結果説明が可能です。
当院のCT検査の特長
当院のCTには、以下の特長があります。
高速スキャンで断層像(輪切り)と立体像(3D)を作成
0.5mm×80列(160スライス)の検出器を搭載しており、従来のCT装置よりも広範囲の検査が短時間で高画質な画像撮影できるため、検査時の患者さんの負担軽減につながります。また、スキャン速度を高速化することで、息止めの時間を短縮することが可能になりました。これにより、息止めがうまくいかない場合でも画像のブレを減少させ、安定した画像取得が実現できます。
3D画像も作成できるため、患者様への説明がより分かりやすくなります。
高画質かつ低被ばくなCT検査
AiCE-iはディープラーニング技術を活用し、ノイズとシグナルを識別する高度な処理を行う画像再構成技術です。この技術によって、ノイズの少ないクリアな画像を得ることができます。装置が持つ本来の性能を最大限に引き出しながら、より鮮明な画像を提供します。
先進的なX線光学系技術により、X線の出力から検出器までの各要素を最適化し、高画質と低被ばくの両立を実現します。
人口関節など体内金属にも対応
通常のCT検査では、義歯や人工関節などの金属が含まれると、画像上に金属アーチファクト(ノイズ)が発生し、診断に支障をきたすことがあります。
金属アーチファクトを低減し、金属周辺部の画質を向上する「SEMAR」技術を搭載しています。金属による反射によって白または黒く表示されてしまい、見えにくかったものが鮮明に表示できるので、診断能力の大幅な向上が可能となりました。
CT検査とは?
CT検査とは、X線を用いて体の内部を輪切りにした画像を取得し、病変の有無を精密に評価する検査です。特に以下の臓器・疾患の診断に有効です。
発見可能な疾患
- 脳:くも膜下出血、脳出血、脳梗塞の一部
- 胸部:肺がん、肺炎、結核、気胸、大動脈瘤、大動脈解離、リンパ節の腫れ
- 腹部:肝臓・胆のう・膵臓・腎臓のがん、虫垂炎(盲腸)、大腸憩室炎、大動脈瘤、大動脈解離
検査の流れ
Step1
金属類を外します。検査着の貸し出しも行っています。(CT検査は、撮影範囲に金属類を身に着けていなければ基本的に着替えの必要はありません。)
Step2
検査室に入ったら、寝台に仰向けで横に寝ていただきます。
Step3
位置決めのため撮影をします。(約5秒)
Step4
CT撮影を開始します。(約10~20秒)
画像のブレ防止のため、指示に従い息を止めていただく場合があります。
検査中に何か異常を感じた場合は、近くのスタッフへお伝えください。
Step5
着替えが終わったら検査終了です。
CT検査の注意事項
金属類の除去
金属が画像に影響を与えるため、以下のものは外していただきます。
- ネックレス、指輪、ピアス、ヘアピンなどの貴金属類
- 金属製の下着(ブラジャー)、ベルト、ファスナー付きの衣類(プラスチック製は可)
- 湿布、カイロ、エレキバン
検査を受けられない方
- 妊娠中、または妊娠の可能性がある方
検査が難しい場合
- 長時間静止が困難な方
- バリウム検査を1週間以内に受けた方(腸内のバリウムが画像に影響)
検査結果について
当院では、院長が読影を行い、その後、放射線診断専門医によるダブルチェックを実施します。
例えば、胸部CTでは肺や気管支に加え、甲状腺、脇の下のリンパ節、心臓、肝臓、腎臓、膵臓なども映ります。そのため、肺以外の異常も発見できる可能性があります。
また、緊急性の高い場合は、放射線診断専門医による読影結果を最短1時間以内に提供可能です。
さらに、近隣クリニックと連携し、CT検査のみ当院で施行し、結果をかかりつけ医へ提供することも可能です(検査結果は約1時間でレポートまたはCD-Rにて返却)。
当院では、CT検査による早期発見・診断を重視し、患者様が安心して検査を受けられる環境を整えております。検査に関するご相談や不安がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
CT検査の費用
3割負担 | 4,500円 |
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2割負担 | 3,000円 |
1割負担 | 1,500円 |
※上記は、造影剤という薬剤を使用しない場合の検査費用の目安です。撮影する部位によって金額は変動します。